声優になるには何をすればいい?どこにいけばいい?
私に情熱が灯った日のことを思い出す。
高校1年の時、とある深夜アニメを観た。
別に普段からアニメを観ているわけではない。
勉強も部活も忙しくて、家に帰ったらすぐ寝てしまうから。
でもその日は違った。
夏休み。
午前中に部活をして、家に帰って、なんと4時間も昼寝をしていた。
だから夜も眼が冴えてしまい、ぼーっとテレビを眺めていた。
そうしたら突然、アニメーションが流れ始めた。
「お、こんな時間にアニメやってるのか」と思ってしばらく観ていると、
キャラクターが声を発した。
その瞬間、自分の中で、ブワッと風が吹いた。
なんだ、これは。
一言発するたびに、やはりブワッブワッと風が吹く。
アニメは小さい頃から時々観ていた。
でもこんな感覚は知らない。
この時私は、生まれて初めて「声」に惹かれたのである。
そして同時に、「声優」の存在を認識した。
それからいくつものアニメを観た。
しかし一番の楽しみは本編ではない。
エンディングで流れる「クレジット表記」である。
全てのキャラクターの声優を確認する。
ネットで検索する。
その声優が出演している作品を観る。
延々とループしていた。
……そして、ある感情を抱き始める。
もし自分が「演じる」側になったら。
抱いてしまったその感情はもう止まらない。
「『声優』になるためには何をすれば良いのか」
気付けばそんなことを、本気で考え始めていた。
こんな感じで、「声優」になりたいエネルギー満タンなあなたにおすすめの本を紹介する。
「おぉ、声優のことめっちゃ分かるやん!」となる本3冊
『自信がないなら声優になれ!』
書誌情報 | |
著者 | あべそういち |
発行年月日 | 2020年4月24日 |
現役の声優でボイストレーニング講師も務める筆者が、
「声優になるのは難しい」と考えている読者に対し、
「声優になることは難しくない」「声優になって自信を持とう」という熱いメッセージを送っている一冊。
・話がうっっっまい!!!
「どんな人がこの本を読みに来ているのか」を完璧に理解していて、頭の中を覗かれてるみたい。
・「確かに『声優』になるのは難しくないわ」と思わされる、説得力のある内容。
「そういうことかぁ~!」と唸った。
・「発想の転換」の天才。終始オセロがひっくり返るような感覚だった。
・「声優になるには才能が必要では?」という疑問に対しての回答が気持ちよかった。
すっっごく私好みの回答。皆読んで!!
『声優になるには 初歩からプロの技まで』
書誌情報 | |
著者 | 神谷明 |
発行年月日 | 2009年10月13日 |
40年以上もの長きに渡って第1線で活躍し、現在は専門学校の講師も務めている筆者。
その彼が、私たち一般人が声優(業界)に抱く疑問を、Q&A形式でこれでもかと言わんばかりに回答している一冊。
・こ、これ……無料で読んでいいんか……??(※Kindle Unlimitedに加入している場合)
予想の5倍くらいガチアドバイスで目から鱗だった。
・特に「うぉぉぉすげぇぇぇ!!」(小並感)となったのは、ダンスの有用性・フランス語への対応・口パクの合わせ方・幅広いナレーションの仕事についての話。読んでくれ。
・ある一節から、野沢雅子リアルスーパーサイヤ人説が立証された。私の中で。
・後半の滑舌練習などは声優志望でなくても実生活で使える。
繰り返しになるが、本当に無料で読んでいいんかこれ???
『声優という生き方 仕事と生き方』
書誌情報 | |
著者 | 中尾隆聖 |
発行年月日 | 2019年5月20日 |
60年以上の芸歴を誇り、声優だけでなく舞台でも活躍している筆者が、
役者としてどう生きてきたか、どのように考えてきたかを綴った一冊。
・淡々としているけどめちゃくちゃ人生楽しんでるのが伝わってくる。
好奇心旺盛な方なのがよく分かる。
・尖った話は少なくて、否定も肯定もせずやんわりと意見を言っているため、安心して読める。
・「役者を目指そうなんてヤツは」の話はちょっと笑ってしまった。
確かにそういうヤツが多いイメージあるわ。
・他の方も言っているが、あらゆる物語を読んだり観たりすることは声優として食っていくための必須条件と言ってもいいのではないだろうか。
【おわりに】本だけでも有益な情報がごろごろ転がっている。あとは実践のみ。
今回読んだ本は全体的に
「そんな情報、こんな安価で出していいんか……?」
と疑問に感じるほど為になる情報が満載だった。
色々な事情ですぐには声優を目指せない場合も沢山あるだろうが、
一人でもできることが膨大にあるのだ。
拾える情報は全部拾い、どんどん実践していこう。
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