「金曜日に近くの公民館で卓球やってるから、一緒にやろうや!」
近所のおっちゃんに声を掛けられた。
卓球……卓球か!
複雑で難しそうだけど、ラリーを続けるのは楽しそう。
動く範囲も広くないから、キツくはなさそう。
……やってみようか。
数日後。
体育館へ向かう。
入口に近づくと、「こん、こん、こん」とリズミカルな音が聞こえる。
扉を開く。
「○○さん、いらっしゃい。」
温かく迎えてくれた。
ありがたい。
これは楽しく運動できそうだ。
靴を履き、準備体操を終え、早速球を打ってみる。
……全然入らない。
思ったより難しいぞ、これ。
一向にラリーが続く気配はない。
「すみません、打ち方を教えてくれませんか?」
教えを乞うた。
すると返ってきた言葉は
「こう……ラケットを後ろにスッと引いて、腰をクルッて回して、ヒザをグッと曲げて、それからブンッて振るんだよ」
丁寧……に説明してくれたのだと思う。
でも
全然分からんッッッ!!!
肝心なところで擬音が多い!
困った。
せっかく気軽に運動できる場所をみつけたのに。
温かく迎え入れてくれたのに。
上達できない。
歯がゆい。
どうしたものか……。
家に帰って、ネットで「卓球 初心者」と検索してみた。
無数の初心者用サイトが出てきた。
しかし情報が多すぎる。
どれを、どこから参考にすればいいか分からない。
次にYouTubeで探してみる。
同じく無数のレッスン動画が出てきた。
分かりやすくはある。
しかしこう、情報が体系的ではないというか、つまり纏まってはいない感じ。
あと体育館で見るにはiPadのようなタブレットが必要だろう。
持っていない。
どうしたものか。
再び思案する。
思い付いた。
「本」だ。
本なら情報量が多すぎず、少なすぎず、丁度良い。
そして体系的にまとめられている。
それじゃ、良さそうな本を探してみますか。
そんな感じで本を探しているあなたに、卓球オタクの私がおすすめの本を紹介する。
これらの本を読むと、卓球初心者にとって大切な正しい理屈を覚えることができるだろう。
そして練習の効率がグンと上がり、中級者へ大きく近づくことができるのだ。
【ちなみに】
当ブログで紹介している書籍は全て、Amazonの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」で読んだものである(注 私が読んだ後に読み放題対象外になっている書籍もあります。しかし再び読み放題対象になることもあり。)。
↓↓↓
なぜ読み放題作品しか紹介しないのかと言うと、単純にお金が無いからである……。
卓球を大人から始める初心者におすすめしたい、読み放題で読める本5冊
「おぉ、卓球ってこんなスポーツなんだ!」と分かる入門書2冊
②『楽しみながら強くなる卓球: 今日からはじめる! 強くなるもよし!! 健康にもよし!!!』
『マンガでたのしくわかる!卓球(DVD無しバージョン)』
プレー時の基本姿勢や回転の種類を知るところからスタートし、基本の打ち方の覚え方をまとめた一冊。
- ◎おお、するする読める!そして分かりやすい。ストーリー仕立てのマンガのいい部分が出てるわ。
- お、用具のことも分かるようになってる。ラケット、ラバーなどの用具の種類や長所・短所、おすすめの使い方は一通り。
- スモールステップ。これでつまづきにくくなるんだよね。(例 ラケット片面で玉を上に突く→両面で突く→歩きながら突く)
- プロ選手のコラムは経験者の自分から見てもオモロイ。卓球を始めたてのころにどんな練習をしていたか知れるのは嬉しい。
書誌情報 | |
監修者 | 宮埼義仁 |
発行年月日 | 2018年12月15日 |
Amazonレビュー・件数 (記事投稿日時点) | 22件 |
『楽しみながら強くなる卓球: 今日からはじめる! 強くなるもよし!! 健康にもよし!!!』
書誌情報 | |
著者 | サウスポーズ出版部 |
発行年月日 | 2024年4月18日 |
Amazonレビュー・件数 (記事投稿日時点) | 2件 |
中学から卓球を始めた筆者が、部活や趣味、健康のため卓球を始めたいのに
「初心者で何を準備するべきかわからない、知識がない」
などと不安に思う人々のために、まず知っておきたい知識、用具選びのコツなどを教える一冊。
(Amazon紹介文より引用)
◎もう終わり!?15分で読める無駄のなさ。
極限まで無駄を削ぎ落した内容になっており、ページ数はわずか52ページ。
しかも1ページあたりの文字数も少ないため、10~15分くらいで読める。
そのため、
- 超忙しい人
- 軽~く卓球に興味を持った人
におすすめ。
Kindle Unlimitedの登録はこちらから「おぉ、これなら卓球初心者の大人でも自力で上手くなれる!」と思わせてくれる2冊
①『卓球 基本と戦術(PERFECT LESSON BOOK)』
②『小学生のための卓球 上達バイブル 基礎から応用まで身につく! まなぶっく』
『卓球 基本と戦術(PERFECT LESSON BOOK)』
書誌情報 | |
著者 | 田崎 俊雄 |
発行年月日 | 2014年11月18日 |
Amazonレビュー・件数 (記事投稿日時点) | 20件 |
「人の説明聞いてもよく分からん。自分で正しいフォームのポイントを学びたい。」というあるあるを解決してくれる一冊。
大学卓球界のトップに君臨する明治大学卓球部を率いる田﨑俊雄監督が、
練習方法をはじめ、基本と戦術の全てを明らかにする。
初心者、上級者、老若男女を問わず、読めば苦手克服のコツがよくわかる!
(Amazon紹介文より引用)
本書の内容をマスターすれば、市町村の小さな大会くらいは出場できるだろう。
- ◎そう、これ!打球するときの動きをコマ撮りの写真!打球前、打球する瞬間、打球後の体勢を自分で確認できるやつがいいのよ。
- 1コマごとに注意点を書いてくれてるから、止まりながら一つ一つの動きを矯正できる。
- フットワークの種類を写真と図を使って説明してるから、一人でも練習できる。(フットワークの詳細な説明をしている本や動画、WEBサイトはあまり多くありません。)
この本の最大の魅力は「コマ撮り写真」。
人に教わるときにありがちなのが、
「こう打つんだ」と言って打球時のスイングを見せる→
「真似してみなさい」と言われること。
これマジで多すぎ問題。
初心者は必死に真似ようとするが、
- 打つ前
- 打つ瞬間
- 打った後
などの正しい姿勢が分かっていないため、変なフォームになってしまうのは必然。
教える側はそれを見て、「そうじゃない、こう振るんだ」と言って直そうとするが、どんどん変な方向に行ってしまう…
「そう」「こう」の部分を言語化してほしいのよ。
動画で学ぶ時も同じことが起きてしまう。
その点、コマ撮り写真では一つの動きを何分割かに分けて見せることができる。
そうすると、
- 「動き始めはこのポーズ」
- 「次はこのポーズ」
- 「最後はこのポーズ」
というふうに、一回一回静止して正しい体勢を確認できる。
その結果、点と点を線で結ぶようにして、きれいなフォームが出来上がるのだ。
がむしゃらに上手い人の動きを真似するより、圧倒的に短い時間で成長できますよ。
この本では基本的な動作を身に着けたあとの戦術も少し紹介されているため、初心者だけでなく中級者にもおすすめ。
近所のおっちゃん達を追い越せるかも?
『小学生のための卓球 上達バイブル 基礎から応用まで身につく! まなぶっく』
書誌情報 | |
著者 | 原田隆雅 |
発行年月日 | 2021年5月20日 |
Amazonレビュー・件数 (記事投稿日時点) | 5件 |
卓球の歴史などを通じて面白さや奥深さを知ってもらうことから始まり、
基礎技術や決定打となるショットに至るまで幅広く網羅している。
また、礼武卓球道場で実際に行っているトレーニングメニューや練習メニューもいくつか紹介している。
(Amazon紹介文より引用)
特定の層や技術に特化している訳ではないが、これ一冊あれば中級者まで目指せると言えるくらいオールマイティ。
・あ~これ初心者~中級者までずっと使い続けられるやつだわ。幅広い。
・◎いい塩梅だな~。文字と写真のバランスが良くて、内容が頭に入りやすい。
・技術のコツを一言で言ってるから、考えが分散しなくて済む。
・卓球に必要なストレッチやトレーニングも紹介しているのはありがたい。怪我して仕事できなくなるのは避けたいしね。
本書の中でも良いなと思ったのが「文字と写真のバランス」。
文字ばかりだと実際に打つイメージが分からない。
かと言って写真ばかりだと、理屈が分からないから安定しない。
こういった難しいバランスをきれいに調整している↓
読みやすいしイメージもしやすい。
いい塩梅で穴のない一冊。
Kindle Unlimitedの登録はこちらから「これなら運動苦手な自分でも勝てる!」と思わせてくれる本1冊
『頭で勝つ卓球戦術』
シリーズ書誌情報(2024年3月29日時点) | |
著者 | 若槻軸足 |
発行年月日 | 2020年2月28日 |
巻数 | 11巻 |
読み放題対象 | 11巻 |
Amazonレビュー・件数 (記事投稿日時点) | 32件 |
ステップアップを目指す卓球初心者・中級者に贈る「頭で勝つ」卓球の考え方。
卓球は頭のスポーツであることは知りながら、どう考えて良いかわからない。
そもそもどうすれば試合に勝てるのか。
戦術とは、どう考えれば良いのか。
練習時間が取れないからこれ以上強くなるのは無理。
卓球上達をめぐる様々な悩みに、「頭で勝つ」ための実践方法を提案する。
(Amazon紹介文より引用)
本書の中で私が「ハッ……!これが運動が苦手なヤツの戦術!!」とさせられた言葉を3つ挙げる。
- 勝つために最初に覚えるべき技は「ツッツキ」と「ブロック」→あ~~確かに居るわそういうヤツ!
- バック対○○である必要はない→遠慮しちゃうんだよねぇ……
- 卓球は相手に二択を迫るスポーツである→出来てはないけどその言葉好きィィィ!!!
勝つために最初に覚えるべき技は「ツッツキ」と「ブロック」
あなたが一番時間をかけて練習しているものは何?
私の周りの選手の殆どは
- フォアドライブ連打
- バックハンド連打
- フットワーク
に大半の時間を費やしている。
私も同じである。
攻撃できなきゃ勝てないと思っていたからだ。
しかしこの言葉を見たとき、「自分の視野が狭かった」と思いました。
地味な技術としか思っていなかったツッツキとブロック。
よく考えれば、同じツッツキでも
- コートの奥に刺さる切れたツッツキ
- ネット前に落ちる全く回転のないツッツキ
があり、
同じブロックでも
- 相手の球の勢いを殺すブロック
- 横に曲がっていくブロック
があるわけで。
この2つの技術をマスターすれば、守りだけでも勝てるかも。
取り敢えず1、2回戦くらいはいける。
バック対○○である必要はない
- バック対フォア
- バック対バック
- バック対オール(全面)
など。
基礎練習、フットワーク練習ではどれも定番だ。
でもそれは「バックに打てば相手は返しやすいだろうな」という、
日本人特有の優しさ?というか遠慮からきているのかもしれない。
これはマジであるある。
実際、
- フォアブロックで相手を左右に振る練習
- ミドルに打ち続ける練習
なんかをイメージすると、「相手が嫌がりそうだな」と私は思ってしまう。
しかしそこを一歩踏み出して練習することができれば、試合に近い練習ができるので、
勝率は上がるはずである。
あ、嫌がられたら多球練習でもオッケーよ。
卓球は相手に二択を迫るスポーツ
聞けば確かにその通りだが、あなたは普段から意識できているか?
私は99%忘れています。
その結果だろうか、試合でぼろ負けした後、
対戦相手に「やりやすかった(攻略しやすかった)」と言われたりしする。
圧倒的屈辱ッッ……!!
一方で、「特に強い球を打っている訳でもないのに気が付いたら勝ち上がっている選手」が居る。
そういう人を良く観察していると、毎回違うプレーをしていることに気が付く。
相手からすれば「何をしてくるか分からない」状態ですよね。
こういう選手は練習の時から「二択を迫る」ことを意識しているのだと思う。
- 同じスイングで下回転サーブとナックルサーブを出す
- 同じフォームでフォアサイドとバックサイドにドライブを打つ
という感じで、普段から「二択を迫る」練習をすることが大事である。
Kindle Unlimitedの登録はこちらから【エピローグ】理屈が分かった。皆と打てる。楽しい。
よっしゃ!
今まで分からなかった正しい理屈を覚えることができた。
理屈を覚えたから、正しい動き方も少しずつ身に付いてきている。
そして身に付くにつれ、練習の効率もどんどん上がっていっている。
楽しい。
自分の力で、こんなに上手くなれるんだ。
「○○さん、いつの間にそんな上手くなったの!?」
そんな風に、最近はサークル仲間に驚かれっぱなしだ。
この調子で、皆をもっとびっくりさせてやろう。
そう思ったところで、サークルの長に声を掛けられた。
「○○さん、良かったら大会に出てみない?」
「町の小さい大会だから、初心者の方もたくさん出るんだけど」
「今の○○さんなら、きっと楽しめるんじゃないかと思って」
全身がぶわっと湧き上がる。
もう既に楽しいんですよ。
心の中で長にお礼を言う。
「ぜひ、出させてください」
「先生、いつの間にちょっとできるようになったん!?」
本を読みながら密かに練習を重ね、遂に生徒に披露した。
反応は予想以上だった。
生徒は皆びっくりしていた。
しかもそれだけではない。
「先生、試合になるとフォアドライブ全然入らないんだけど、なんでだと思う?」
「先生、私フットワークが遅くて悩んでるんだけど、何かいい練習方法知らない?」
生徒たちが自ら、私にアドバイスを求めてくれるようになったのだ。
そして今の私は、アドバイスをすることができる。
何故ならば、自分が完全にできなくとも、理屈が分かっているからだ。
生徒との信頼関係が出来上がっていく確かな手応えを、毎日感じている。
【最後に宣伝】
当ブログで紹介している書籍は全て、Amazonの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」で読んだものです。
(※しかし私が読んだ後、読み放題対象外になってしまうことがあります。
ガッデム!
ただ対象外になった作品が再び読み放題対象になる場合もありました。)。
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「Kindle Unlimitedのことをもっと詳しく知りたい」と思ったらこちらの記事へ。
「うーん……ピンと来ないな~。もっと『これだ!』ってなる趣味はないかな?」と思ったあなたへ。
考え込んでしまうくらいなら、次の趣味を探してしまっても別によいのだ。
以下の記事は趣味に関する本のジャンル別リンク集となっている。
ここから他の、あなたの琴線に触れる趣味を探すと良い。
(2024年9月現在、まだジャンル数が少ないため、これからアンテナを伸ばして増やしていく予定です。忘れた頃にまた来てください。)